こぴぇぺ

184 :CCCDとは :04/05/30 13:02 id:Ph5U51HI
とあるところに、頭のいい本屋さんがいました。毎日せっせと本を売っていました。
けれども最近は不景気のせいでしょうか、まったく本が売れません。
本屋さんは、「最近は本を買うとみんなで回し読みしてしまうからか、全然売れないなあ。」
と嘆いています。

そこで頭のいい本屋さんは考えました。
「そうだ! 本を汚して読みにくくしてしまえば、回し読みされないのでは?
 汚れた本を読むのは嫌だろうし。これは名案だ!」

本屋さんはさっそく店の本を取り出し、
まっさらのページに、読めるか読めないかの程度に泥をこすりつけていきました。
そして新しく出た本をすべて残らず汚し終え、本屋さんは、
「これで売上アップだ。間違いない」とニヤニヤしていました。

本屋さんは客が文句を言ってくると困るので「交換・返品は受け付けません」
と、わかりにくく小さい文字で本の裏にコッソリ書いておきました

次の日、店が開くとすぐお客さんが本を買いにやってきました。
本は外側からは汚れているのがわかりませんので、
疑いもせず、汚れた本を一人また一人と買っていきました。
頭のいい本屋さんは大喜びでした。

ところが幾日かが過ぎると、お客さんはぱったり来なくなりました。
本屋さんは、なぜお客さんが来なくなったのかが、
どうしても分かりませんでした。
何もすることがないので、相変わらず店の本に泥をこすりつけながら、
ただ、ぶつくさと文句を言い続けるだけでした。